暗闇の中で静かに輝き続ける工場群の夜景を海から堪能!
無機質な白い光に照らされて、24時間365日働き続ける工場群。
SFの世界のように幻想的な風景を見に行きましょう!
工場夜景の先駆者である「リザーブドクルーズ」が京浜運河を客船航路として登録し、運航を始めたのは今から10年前のこと。夜景評論家の丸々もとお氏プロデュースというお墨付きがあったとはいえ、当初は「こんな航路に興味を持つ人がいるのだろうか?」という声もあったそうです。
ところが、あっという間に大人気となり、今ではいくつものコースが運航されています。その中から今回は「工場夜景ジャングルクルーズ」を選んで参加してみました。
この日のキャプテン勝又俊一さんと乗船したクルーザー。大さん橋に大型客船が停泊中だったので、いつもより華やかな雰囲気です。
船内はこんなかんじ。ウェルカムドリンクとして、オリジナルのノンアルコールカクテル「フレアスタック」がスタンバイ。おいしかったです♪
上階のデッキ。海の上は風が冷たいけれど、せっかくだからやっぱりオープンエアのデッキがいい!という方はこちらへ。
みなとみらいの夕景に見送られて、いざ出発!
大さん橋に停泊中の大型客船を洋上から見られるのも、なんだか贅沢。
夕暮れのピア赤レンガ桟橋を出航し、ベイブリッジや首都高など眺めていると、船はいよいよ運河へと入っていきます。原油の精製工場、製鉄会社のプラント、横浜市で使用する電気のほぼ全量を賄っているという発電所。ライトアップされた原油タンクがランタンのように輝いて見えて、ファンタジック!
真っ暗で人の気配は感じられないのに、煌々と照明に照らされ、静かに白煙をあげる工場の姿は、さながら宇宙ステーションのよう。不思議なドキドキ感は「ジャングルクルーズ」というネーミングがぴったりです。
ちなみに、SF映画の名作「ブレードランナー」の冒頭シーンは、こうした風景にインスパイアされたリドリー・スコット監督によって作られたと言われています。
突然、夜空を焦がす、真っ赤な炎が!
これは余剰ガスを無害化するために焼却する際に出る炎「フレアスタック」。常時燃えているわけではないので、遭遇したらラッキーかも。
陸上からだと塀や植栽の影からチラッと見えるだけですが、海の上から見るととても間近で、迫力満点。光り輝く工場夜景が海に映る様が、より幻想的です。
担当クルーの佐藤さんによる解説のおかげで、各工場の素性はもちろん、車運搬専用船やタンカーなどに関する豆知識も楽しめました。
橋の下をくぐり抜ける瞬間はダイナミックな気分。橋の向こうで輝いている首都高速の大黒ジャンクションが、宝石箱のようにきらめいて見えます。
遠くにみなとみらいの夜景が見えてくると「帰ってきたんだ」と、ちょっぴりホッとします。そんなにドキドキしていたんだ、と改めて実感…。
船の上は陸上よりグッと冷え込むので、これからの季節は防寒の準備をお忘れなく。とはいえ、冬は空気が澄んでいるので、夜景がよりクリアに見えるシーズンでもあります。夕暮れ時に富士山が見える確率も高くなるし、クリスマスイルミネーションというオマケも付いてくるんですって♪
カップルなら、ちょっとくらい寒くたって気にならないはず。ぜひ体験してみてください!
《Information》
■工場夜景ジャングルクルーズ
[主催]リザーブドクルーズ
[乗船場所]ピア赤レンガ桟橋
[運航時間]金 100分間(ロマンチック工場夜景コース)/土・日 90分間
※出航時間は曜日や季節によって異なります。
[料金]大人¥4,600/小人¥2,300
[問合・予約]045-290-8377
[URL]http://www.reservedcruise.com