ウチキパン 1888年創業のパン屋さん
いまさら私が紹介するまでもなく、すでに十分有名な、創業がなんと1888年、つまり明治21年という老舗の「ウチキパン」さん。
創業から123年の伝統が引き続かれている「イングランド」という食パンが紹介されることが多いように思いますが、もちろん、他のパンも、おいしいのです。
以前、この近くで働いていたので、お昼によく買っていたのが、ピロシキとミルクフランス。
全国スタンダードなパンだと思っていたのですが、都心の他県の方から「知らない!」「珍しい〜」といわれることがたまにあってびっくりします。パンって意外と地域性が高いたべものなんですね。
(この袋欲しさに、パンを買いに行ったことも)
大正・元町生まれの祖父が、「懐かしい」とたまに、ウチキパンさんのパンを買ってきていたのですが、全然違う時代のずっと年上の人間が「懐かしい」と思うものを、時代を経た今でも味わえるというのは、ほんとうに、すごいことです。
(家に遊びに来たお友達に出すのに重宝しているのが、桜あんぱんとアップルパイ)
続けたい意思があっても続けられなかったパン屋さんは多いはず。
そんな時代の荒波を乗り越えて、今に続くウチキパンさんのパンは、ただ、パンという食べ物を食べているのではなく、そこにつまった時間も一緒に食しているのだと思うと、ますます、すごい気持ちが湧いてきます。
(ふわふわで、ほのかな甘みがたまらないフルーツブレッド。意外にワインに合う〜。と勝手に思っています。)
そういうわけで、大きな流れの視点から物事をみたいときは、ウチキパンさんのパンをおともに、考え事をしています。
おうちでゆっくりお茶をしながら、食べるようになって気づいたのですが、ウチキパンさんのパンは、外出先(仕事場とか)でいただくよりも、家で、まったりしながら頂いた方が断然おいしいです。(個人比)
こちらの野菜パンは、ちょっと懐かしいピザのような風味で、気の置けない友達数人と、プチホームパーティーをやるときに、良さそうだと思いました。
さて、ここ数年、すっかり日本でも定着しはじめたシュトーレン(600円)が、最近の楽しみです。
この大きさ、ケーキ屋さんとかだと1200円くらいが相場だと思うのですが、ウチキパンさんは良心価格。
ドイツなどでは、クリスマスまでの間、シュトーレンを薄く切って食べるそうなのですが、日本のシュトーレンは小ぶりなので、切ったらすぐ完食してしまいます。個人的には、もっと大きいシュトーレンがあるともっとうれしい!
みなさんはいかがでしょう?
レジ脇に、さりげなくおいてあるパウンドケーキ(600円)は、ほのかな甘さなので、甘いものが苦手なお友達への手土産に、重宝しています。