本格的な演奏を低価格で。クラシックをより身近に感じる「横浜みなとみらいホール」
4623本のパイプを持つ国内最大規模のパイプオルガンがある「横浜みなとみらいホール」。
このパイプオルガンには“ルーシー”という愛称があり、アメリカのC.B.フィスク社製です。ルーシーは、輝く明るい音色にふさわしい「光」を意味する言葉からとられたそうで、ホールのシンボル的存在。
海に面したみなとみらいにあるホールにちなみ、ケースにはカモメの彫刻や日本ならではの格子をイメージしたモチーフが施され、前面に見えるパイプの歌口(うたくち:パイプの穴のあいているところ)もカモメが翼を広げて飛んでいるように並べられています。他にはない、唯一無二、まるでアート作品のようなパイプオルガンにまずは注目です。
このパイプオルガンを見られるのは、大ホールです。
大ホールでは、このパイプオルガンをメインとしたコンサートをはじめ、本格的なオーケストラやクラシックコンサートを開催。
(c)藤本史昭
2017年11月9日(木)にコンサートを行う指揮者のヘルベルト・ブロムシュテット氏とライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
大ホールは、舞台が見やすいアリーナ型の客席配置で、舞台最前部から3階席最後部までわずか33.5mと演奏者を間近に感じられる距離感なのも魅力。
驚きの価格1ドル(または100円)でパイプオルガンの音色を鑑賞できる『オルガン・1ドルコンサート』も大人気。今年2017年は、年8回の開催。9月、12月以外の月で開催されています。夏休みにはコンサートホールの裏側を探検できるイベントやパイプオルガンを弾いてみる体験プログラムもありました。
オルガニストの足の動きをチェックしたかったら、バルコニー席がおすすめ。もし間近でルーシーを見たい場合は、「オルガン・1ドルコンサート」の終了後に、そっと近くまで寄ってみましょう。
また、休憩所となるガラス張りのホワイエは、大きな窓に広々とした空間で開放的。大ホールには3か所にドリンク・コーナーがあり、開演前、休憩時のひとときをゆっくり過ごすことができます。
また、1F客席ホワイエ階段脇にあるベンチもおすすめ。窓から緑が見えるので、ほっと癒されること間違いなしですよ。
横浜みなとみらいホールには、大ホールの他、小ホール、リハーサル室、レセプションルーム、音楽練習室があります。
1000円で本格的な室内楽が聴ける「みなとみらいクラシック・マチネ」も人気。
こんな風にスタイルや価格の異なるさまざまなコンサートを開催しています。
また、音楽を趣味で楽しんでいる人にぜひ知っていただきたいのが「音楽練習室」です。
1コマ1100円~借りられる部屋があり、思いっきり楽器で音を鳴らしたい、大きな声で合唱の練習をしたい人にはリーズナブルに部屋をレンタルできてうれしいですよね。(椅子や譜面台、ピアノを使用する際はそれぞれ別途料金が必要)
空き状況や詳細は、WEBで確認できます。
また、横浜みなとみらいホール6階にある「レセプションルーム」は、海の景色を一望できる贅沢な空間で、音楽の演奏を交えた利用が可能です。
詳しくはこちらをチェック!
クラシックやコンサートというと、敷居が高く感じてしまいがちですが、リーズナブルな価格帯のコンサートを各種行っていたり、音楽練習室を低料金で借りられるなど、実はとっても気軽に利用できる、街に開かれた「横浜みなとみらいホール」。
まずは、気になるコンサートをチェックして、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょう♪
また、コンサートホールのエントランスホールにある壁画(パブリックアート)にもぜひ注目を。
季の風奏/田村能里子
画家・壁画家の田村能里子さんによる壁画で、作者から横浜市に寄贈されたものです。
20人の美の女神たちが緋色(ひいろ:やや黄色みのある鮮やかな赤)で描かれており、この壁画に囲まれた空間は、音楽空間にぴったりな感性を解き放つ雰囲気が漂っています。
女神たちが手に持つ楽器が異なるなど、細かい部分までじっくり眺めてみてください。