時が止まったような空間で ボリューム満点の洋食を
(上写真)「ハンバーグとチキンのミックスグリル(サラダ付き)」900円
イタリーノ
ディープな歓楽街・福富町の一角に、1972年から変わらず店を構える洋食店がある。それが「イタリーノ」。飴色の壁に赤いチェックのクロスが映えるレトロな店内に入れば、まるでタイムスリップしたような気分になる。
創業時から変わらないメニューの中でも「ハンバーグとチキンのミックスグリル」はボリューム満点。牛をかたどった熱い鉄板の上に、ジュージューと音を立てて鎮座するハンバーグとチキンソテー。もうもうと立つ湯気に包まれて、いやが上にもテンションが上がる。
ハンバーグはきめ細かく、チキンも柔らか。手づくりの温かさを感じる味わいだ。下にはオニオンソテーがどっさり。見た目で想像するよりあっさりとした、甘めのドミグラスソースがまたいい。たっぷりからめながらハンバーグとチキンを交互に食べていると、あっという間に完食してしまう。
この店が重ねてきた時間に思いを馳せながら味わいたい一皿だ。
40年以上ほぼ変わらぬ店内。「小さいころ親に連れて来られたよ」と子連れで来る3世代に渡るお客さんも。中央のモンサンミッシェルの大きな写真は、お客さんからのものだそう。
懐かしさを感じるメニューのサンプル。
看板に「イタリア料理」とあるが、「創業当時はスパゲティを出しているだけでもそう言ったものだよ」とご店主。
カウンター上部の文字もレトロでかわいい。今のご主人で2代目。
曜日替わりのランチもお得で人気。変わらぬ味を求めて、ひっきりなしにお客さんが訪れる。