光を受けて、プリズムに輝く手作りガラスの魅力!
今号の表紙はいかがでしたか?
カラフルに輝くアイス(パフェ)グラスにアイスクリームが積み重なって…
「あ~~食べたい!このグラスかわいい!」と思っていただけたなら、私達作り手側も最高にハッピーです。
神奈川県内で活躍する方々とコラボして完成するmirea表紙のこぼれ話を紹介するこのコーナーですが、
2回目である今回は、国府津から車で走ること10分ぐらいの距離に吹きガラスの工房&ショップを構え、『glass calico』として活動されているガラス作家の岩沢達さんとコラボさせていただきました。
この方が、岩沢達さんです。
ガラス作りに興味を持ち始めた22、3の時、
当時戸塚区にあった横浜硝子のガラス工房を見学して、制作現場の雰囲気や光景に衝撃を受けて、その場で「ここでやります!」と言ってから、ガラス職人の道が始まったそう。
東北の全寮制でガラスの基礎を学び、念願の横浜硝子に入社して数年働いた後は、見聞を広めるため、ワーホリでオーストラリアでガラス工房で働き、帰国後は横浜硝子の工房長に。
そして、独立していま、この国府津に工房を構えていらっしゃいます。
工房は、海の目の前という抜群のロケーション。
工房は、100年前の蔵をご自身で改装したとのこと。
なかがとってもオシャレなんですよ~!!
左壁には、黒板が。
右壁には、ガラスに色を施すための材料がズラリ。
仕事場なのだけれど、大人の遊び場に潜り込んだようなワクワク感がある場所。
正面には、ガラスをどろどろに溶かす炉が2つと、
徐々に温度(熱)をとるための炉が1つで、全部で3つの炉を使いながらガラスを作っていきます。
炉の最高温度は1300℃だそう!
調度この時は風鈴を作っている現場を見せていただきました。
炉から取り出した赤く燃えたガラスを素早く、形にしていく岩沢さん。
見事な手さばきについつい見入ってしまいます。
炉に入れては、吹いて、形を整えて…
いらない部分をハサミでチョキチョキ。
カットした部分をまた整えて…とこの作業を繰り返し、なんとなく風鈴の形が見えてきました。
出来上がりの風鈴はショップの方にもたくさん飾られていました。
チリン、チリンと夏を知らせる音。
岩沢さんが作る風鈴は丸い曲線を描くよく見る風鈴の形とは違い、少し細長いのが特徴です。
これは、音にこだわる岩沢さんが試作を重ねて、行き着いた形だそうで、
「江戸風鈴だと、先端の丸い切り口部分がギザギザになっているところをあえて滑らかにして、鳴らす部分の方をざらざらにすることで音を出す仕組みにしています」と岩沢さん。
「そのため、風鈴の中に手を入れても危なくないんですよ~」とのこと。
透明感のあるいい音がショップないに響きわたります。
こちらがショップの内観です。
岩沢さんが作られた数々の作品が、アートのように飾られて、じっくり眺めてしまうこと数十分。
色のない透明なガラスやお雛様や端午の節句などの伝統モチーフものや、様々な作品を作っていらっしゃる岩沢さんが今、一番力を入れているのが、この「プリズム」というシリーズ。
ピンクやオレンジ、青や緑といった様々なカラーが溶け合い、美しいグラデーションを描くこのシリーズは、1つとして同じものはないオンリーワンなのも魅力です。
角度によって、光の入り方によって、見え方も変わり、
特に光に透かした時のキラキラ感は、感動的です。
今回、このプリズムという技法で、
岩沢さんにオンリーワンなアイスカップを作っていただきコラボしたmireaの表紙を見て、「欲しい!」と思った方、大丈夫です(笑)。
岩沢さんから嬉しいお知らせがありますよ。
新宿伊勢丹にて7/26~8/8で展示販売会があるそうで、そこでこのアイスカップも販売されるとのこと。
ぜひぜひ、足を運んでみてください。
1つずつ色や形も微妙に違うので、お気に入りを見つけてみてくださいね。
また、不定期で、工房では吹きガラス体験も開催。
詳しくは、glass calicoのHPをチェックしてください。