7人の若手作家による写真を通じて、現代の写真表現の可能性を探る展覧会
(TOP画像)宇田川直寛/Backward Walking Problem(後ろ歩き問題)シリーズより/2020
*ご来館にあたり「施設の最新状況」をご確認ください。
現代の写真表現を紹介するシリーズ「あざみ野フォト・アニュアル」2020年度の企画展では、写真の在り様を拡張し続けている宇田川直寛、川島崇志、木原結花、チバガク、新居上実、平本成海、吉田志穂の7人の若手作家を紹介しながら、写真表現の可能性について探ります。
2000 年以降、写真表現はデジタル技術の進歩やオンラインネットワークの普及によって、新たな可能性を示してきました。そして2020 年、コロナ禍において外出が制限されるなどの条件下、その表現形態にも新たな側面を見せつつあります。4月に緊急事態宣言が出され、人々は移動を制限され、多くがその影響を受けるなか、外界の世界をモティーフとする写真家へも様々な影響を及ぼしました。写真を学ぶ学生たちも、自宅から出ないで写真を撮ることを余儀なくされ、“ 家の中で何かを撮れ” という新たな課題が課せられたのもその一例です。
木原結花/行旅死亡人/2019
写真という表現手段、媒体は、その誕生(1839年)以降、写真でしか出来ない表現を追求し、モダニズムの文脈の中で、その存在理由を示そうとしてきました。一方、今日では、テクノロジーの日進月歩によって、益々その表現の幅を広げることで、写真表現の独自性を集約することすら不可能な時代に入っているのもまた事実ではないでしょうか。
チバガク/study(m,g-itbd)/2019
平本成海/H01532/2020
コロナ禍という例外的な状況は一つの契機に過ぎないとは言え、表現者に様々なレベルで影響を与え、そして今、この瞬間も変化を強いています。本展を通じて、常態ではない事態における表現の在り様を観ていただければ幸いです。
新居上実/untitled/2020
川島崇志/The Map attracts me more than The Territory #001「地図は領土よりも興味深い」シリーズより/2014
吉田志穂/測量|山/2016
あざみ野フォト・アニュアル
とどまってみえるもの
[日時]2021年1月23日(土)〜2月14日(日)10:00〜18:00
[会場]横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1
[休館日]1月25日(月)
[出品作家]宇田川直寛(うたがわ・なおひろ)、川島崇志(かわしま・たかし)、木原結花(きはら・ゆいか)、チバガク、新居上実(にい・たかみつ)、平本成海(ひらもと・なるみ)、吉田志穂(よしだ・しほ)
[料金]無料
[主催]横浜市民ギャラリーあざみ野(公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団)
[問合せ]045-910-5656(横浜市民ギャラリーあざみ野)
*横浜市民ギャラリーあざみ野の公式サイトはこちら。
*(同時開催)あざみ野フォト・アニュアル 横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展「写真とプリント」(展示室2)