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Art&Culture
2020.09.18

本牧の丘の上に建つ、市民に郷土の歴史を伝える資料館「横浜市八聖殿郷土資料館」

 

アートな空間に潜入!
YOKOHAMA ART SPOT FILE

 

自然の中で歴史を学べる!穴場スポット
横浜市八聖殿郷土資料館

 

三溪園の近く、本牧の丘の上にある「横浜市八聖殿(はっせいでん)郷土資料館」。

建物は、熊本県出身の政治家で逓信・内務大臣を歴任した安達謙蔵(1864~1948)の別荘として1933(昭和8)年に完成。1937(昭和12)年に横浜市に寄贈され、建物の周辺一帯は本牧臨海公園となり市民の憩いの場として整備されました。

1973(昭和48)年「横浜市八聖殿郷土資料館」と改名。市民に郷土の歴史を伝える資料館として、館内では、幕末から明治にかけての本牧、根岸の写真や市内で使われていた農具や漁具を中心に展示。
漁村であった横浜の面影を伝える貴重な歴史博物館です。

 

「横浜市八聖殿郷土資料館」外観

法隆寺夢殿を模した三層楼八角形の建物。三溪園からは徒歩15分

【アクセス】横浜駅、桜木町駅、関内駅、元町・中華街駅から横浜市営バス、
横浜駅から8系統「本牧市民公園前」下車 徒歩5分 他

八聖殿までは、途中に案内板が設置されているので分かりやすい!
建物が丘の上にあるので、建物までは坂や階段を登るようになります。

 


八聖殿へつながる「参道」の石畳

本牧臨海公園につきました!
登り坂の勾配がちょっときついので、運動不足だとちょっと息切れが・・・

 


建物前の、ちょっと一休みできるスペース

 


コロナ感染症対策をしっかりして入館

 

館内入口

八聖殿創建者 安達謙蔵氏

 

「農具と漁具からみる先人の暮らし」がテーマ

1Fでは、昭和30年代まで横浜市内の漁村で使われていた漁労具を展示

 


かつて本牧の海で活躍していた漁船・五郎丸の幟と大漁旗
昔の漁の風景が目に浮かぶようです


昭和38年頃からの横浜の海の変遷をパネルにて紹介
横浜中心部(大正3年(1914年)頃)のパネルも

昭和38年(1963年)から昭和50年(1975年)代に、横浜沿岸部は埋め立てられるまで、本牧から金沢までの海辺では、漁業が盛んに行われていました。
潮干狩りや海水浴などを楽しむこともできたそうですよ。
今では、全然想像がつかないですね。


東京湾は豊かな魚介藻類に恵まれた海だったそう
採取した貝や道具等を展示、パネルでは漁の方法等をパネルで紹介

 


「横濱港内漁業許可證」(昭和22年(1947年))

第二次世界大戦後のアメリカ接収時代、漁師は海で漁をする時、英文併記の許可証を携帯し、米軍に提示しなければならなかったそうです。

 

海苔の養殖も盛んに行われていました

当時の物価表

海苔は、今では日常の食卓にあがりますが、当時はうどん一杯よりも高い、高級品だったのですね!

 

本牧の歴史についてより詳しく学べる!

一つ一つのパネルが大きく、とても詳しく分かり易く書かれていて、楽しみながら本牧の歴史が学べます。

 

階段で2Fへ

2Fは「農村の暮らし」がテーマ

2Fでは昭和30~40年代まで普通に使われていた農具や生活用具、雑誌、おもちゃなどを中心に展示

こちらでは、地元小学校の子どもたちが、展示だけではなく触って学べる体験学習も行っているそうです。

2Fに入ってすぐにあるケース内では、
本牧で450年受け継がれている祭事、【神奈川県指定無形民俗文化財「お馬流し」】を紹介。
「お馬流し」は、毎年8月最初の土日に開催されています。


お馬さま


明治初期の古民家(旧松沢健三家主屋)の一部を移築復元

 


古民家では、かつて五大生糸売込商と呼ばれた大商人のうち、本牧で暮らした原富太郎(三渓)・小野光景を紹介。また幕末からの日本の生糸貿易の歴史や蚕の生態などもパネルでわかりやすく紹介しています。

 

オルガンで「横浜市歌」が弾けます。(現在は休止中)

その他、本牧ゆかりの文豪、谷崎潤一郎や山本周五郎などの初版本も展示。

 

 

「八聖殿」の名前の由来となった八人の聖人像


(左より)キリスト・ソクラテス・孔子・釈迦・神鏡・聖徳太子・弘法大師・親鸞・日蓮

八聖人像は、建物の完成・公開にあわせ制作・安置された作品。制作したのは、長崎・平和公園にある平和祈念像を製作した北村西望氏、早稲田大学にある国重要文化財・大隈重信像を製作した朝倉文夫氏をはじめとする、当時活躍していた著名な作家たちばかり。

館長の相澤さんによると、真ん中にある神鏡は、天皇を祀りたかったが、彫像を作るには畏れおおく、三種の神器の一つである鏡を祀ったのではないか、とのこと。

全ての像の高さはすべて約182cmになるよう調整されており、近くでみると大きい!!じーっと見入ってしまいます。
それぞれの像の表情をチェックするのも楽しいですよ♪

 

聖観世音像も展示


こちらの像は、日本画で有名な下村観山の兄で、能面作家の第一人者 下村清時が制作。
かつて、鶴見区にあった花月園(大型遊園地)に安置されていたそうです。

 

 

2Fの天井

2Fベランダ

2Fで学芸員の方々が資料整理をされている時は、その様子を見学できるそうです。

八聖殿では、館長による、八聖殿前庭で気軽に聞ける講座「八聖殿あおぞら辻舌法(つじぜっぽう)」や歴史散歩などのイベントも開催しています。
詳しくは、八聖殿Facebookやホームページをご覧くださいね。


建物周辺の本牧臨海公園では、四季おりおりの植物や散策も楽しめます♪

本牧臨海公園内

この道の先に、世界一有名な葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」で描かれたと言われている(諸説あり)本牧の海が広がっています。
ペリー艦隊も、本牧の目の前に海に停泊していたとか。

 

公園内では、本牧の歴史をいろは44枚(ゐゑをんを除く)で紹介する「本牧あおぞら博物館」を24時間365日開催中!


解説入りのものもあるので、読むのも楽しい♪

 

パネルを探しながら、自然散策するのも楽しい♪
いい運動にもなりますよ!

知る人ぞ知る、自然豊かな中で歴史が学べる穴場スポットの「横浜市八聖殿郷土資料館」。
子どもから大人まで新しい発見や学びがある博物館、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか?

 

SPOT INFO

横浜市八聖殿郷土資料館

 

本牧の丘の上にある小さな博物館です。漁具・農具・民具やなつかしい写真や本などもご覧いただけます。

館の名前の由来となっている八人の聖人像も見応え十分の作品です。

  • ショップ・スポット名
    横浜市八聖殿郷土資料館
  • 住所
    神奈川県横浜市中区本牧元町76-1
  • 営業時間
    【開館時間】9:30~16:00【休館日】第3水曜日(祝日の場合翌日)、年末年始他
  • 駐車場
    316台(本牧市民公園駐車場)※有料
  • 料金
    【入館料】無料
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