夏の疲れが抜けない日は、うなぎランチでおいしく喝!
“高嶺の花”を気軽に。
老舗のうなぎ料理屋で
至福のランチタイム。
【福家】
野毛には、うなぎやフグを食べさせてくれる店が何軒もあります。いずれも高級食材のイメージがありますが、そこは庶民の味方、野毛ですから。財布の中身を確認せずとも、安心して暖簾をくぐれるお店がほとんどです。
おいしいうなぎが食べたい! そんなシンプルな願いを胸に、野毛の町へ繰り出しました。
うなぎ、フグ、どじょう料理の「福家」は、庶民の味方として頼れる1軒。落ち着いた佇まいはさすが昭和6年創業の老舗ですが、ランチなら気軽にいただけると聞いて、出かけてみました。
尾上町で創業し、町の発展とともに移転・改装してきた店舗は現在4代目。1階には落ち着いて食事ができるテーブル席と、一人でも入りやすいカウンター席があります。平成17年に新装オープンしたものですが、なんとなく、しっとりとした昭和の風情を感じてしまうから不思議です。2階には座敷席があるので宴会もOK。
ランチタイムに伺ったので、肝焼きやうざくなど、酒肴に嬉しいお品書きは夜の楽しみにとっておいて、まずは噂の「八幡丼(やわたどん)」を注文。ゴボウをうなぎで巻いて煮た、京都の郷土料理「八幡巻」をヒントに生まれた料理だそうで、福家さんのオリジナルです。
一口大に切ったうなぎの蒲焼とささがきゴボウを卵でとじた丼は、蒲焼とタレのマッチングはもちろん、トロッとした半熟卵がたまりません。お腹も心も大満足で、1杯730円なのは有り難い限り。
ガッツリうなぎを食べたい、というときには「うな丼」。ランチタイムなら1,780円と3割近くお得です。その分、うなぎが小さいのかな、と思って伺ってみたところ「変えちゃったら意味がないでしょう」とのこと。さすが老舗の心意気。大変失礼致しました!
お店によって個性が出るのが、うなぎのタレ。福家さんのタレはさっぱり系なので、ヘルシー志向の女子にもオススメです。タレがかかったご飯が大好きなワタクシは、うなぎはもちろんのこと、ご飯の最後の一粒までおいしくいただきました。
お店の前の「どぜう」と書かれたノボリが忘れられず、後日、再訪してしまいました。野毛にうなぎ料理屋は数あれど、ドジョウが食べられるお店はあまり知られていません。
そんなわけで、この日は迷わず「柳川定食」。ドジョウは「まる」か「ひらき」から選べて、どちらも1,360円。ドジョウと聞くと、土臭いイメージを持つ人もいるようですが、福家さんのドジョウはとても上品で、あっさり味のお出汁によく合います。骨まで食べられるドジョウと、食物繊維たっぷりのゴボウの組み合わせって、実はかなりヘルシーだと思いませんか。ドジョウを食べたことがない方も多いと思いますが、ぜひ一度お試しください。
柳川定食は、ご飯を一人分のお櫃でサーブしていただけます。丼2杯分くらいありそうなので、残してしまって申し訳ないと思っていたのですが。「お出汁をかけてどうぞ」と声をかけていただいたので、さっそく実行。
念のために申し上げておくと、ワタクシ、ご飯のお代わりや大盛りを頼んだことはほとんどありません。にもかかわらず、あっさり味のお出汁をかけたご飯は、いくらでも食べられそうなほどおいしくて。結局、お櫃の中のご飯を完食。
ごちそうさまでした!