Gourmet
2016.03.03
今年で創業100周年! 定番のおいしさを再発見。
大正5年(1916年)の創業以来、毎日ていねいにパンを作り続けてきた花咲町のパン屋さん。開店当時は初代が修行した店の名を引き継ぎ「日本堂」と称していたが、戦後、まず喫茶として営業を再開したときから「コティ」を名乗るようになったという。
そんな歴史からもイメージできるように、店頭にはオーソドックスな菓子パンや甘食、コッペパンサンドが並んでいて、なんだかホッとする雰囲気。甘いもの好きのご主人が作る「つぶしあんあんパン」(165円)は、間違いなく絶品。「シベリア」(340円)や「甘食」(340円)は、遠くから買いに来る往年のファンも多い「伝説のパン」だ。
「シベリア」(340円)は、羊羮をカステラで挟んだ日本生まれの菓子。作りやすさを考えたら四角形でも良いのだが、コティベーカリーでは昔ながらの三角形にこだわっている。
現在の店主夫妻は、日付が変わると同時に目を覚まし、朝9時の開店に向けて仕込みを始めている。「目覚ましは3つかけているけど、ずっとそういう生活だから12時には目が覚めちゃうのよ」と笑顔で答えてくれた。
数ある人気パンの中で注目は、写真後ろに控えている「ぶどう食パン」(380円)。干しぶどうが驚くほどたっぷり入っているので、1斤600gはある重量級。厚めに切ってトーストし、薄くバターを塗って食べるのが、ご主人のお気に入り。