Gourmet
2016.03.03
酵母から手作りする、シンプル&ナチュラルなパン。
天然の酵母を採取して育てた「自家製酵母」を使ってパンを焼いているお店。材料はほかに、小麦粉と塩、水だけ、というシンプルさ。主力商品は、表皮や胚芽、胚乳などを丸ごと粉にした全粒粉を使った「全粒100%パン」と、精白した小麦粉を使った「白パン」、両方をブレンドした「全粒50%パン」の3種類。プレーンは各270円、それぞれの生地にクルミとイチジクを加えた「くるみいちじく入り」は各390円と、価格設定もいたってシンプルだ。
天然酵母のパンは、焼きたてもおいしいが、3日ほどたつとより風味を増すという、不思議な魅力を持っている。やや酸味のある香りが独特で、軽く焼いてクリームチーズなどをのせると、ワインとも好相性。大きなパンは量り売りもしているけれど、ぜひ丸ごと買って、味わいの変化を楽しんでみたい。
お店は東福寺の赤門の真ん前。店内にイートインコーナーがあるが、店頭にもテーブルとイスが用意されているので、赤門を眺めながらオープンカフェ気分を味わうのもいい。
一口に「全粒粉」といっても、細かな小麦粉(右)と粗く挽いたグラハム粉(左)ではこんなに違う。全粒粉100%のパンはこの2種類を合わせて使っている。
店の片隅では、次の出番を待つパン種が発酵中。36時間ほどかけてじっくり発酵し、おだやかに膨らむ。
「いちじくスコーン」(180円)と「全粒スコーン」(150円)。こちらは砂糖やバター、ベーキングパウダーを使っているので、ふんわりと甘く食べやすい。天然酵母の独特の香りに慣れていない人は、ここから試してみては。