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生誕120年記念 牧野信一の心象風景

大正・昭和を駆け抜けた夭折の作家・牧野信一は、 幻想的な作風の一連の小説群を発表し、文壇に独自の境地を拓きました。

初期の「爪」が島崎藤村に激賞され、以後、「父を売る子」、「「悪」の同意語」など、父や母をテーマとしたセンセーショナルな内容の作品群で文壇に登場しました。
昭和初年以降は、作風に幻想的色合いが濃くなり、郷里小田原の土地や人をモチーフにした「吊籠と月光と」、「ゼーロン」などの明朗で異国的な作風の一連の作品群を発表し、その独自の境地をして「ギリシャ牧野」と称されます。

父母をテーマにした「私小説」から郷土をモチーフにした「幻想小説」へ。
ダイナミックともいえる転回に一貫性を見出すとしたら、そこには「わたし」とわたしを取り巻く「身近なるもの」への絶え間ない関心という、現代的かつ普遍的なテーマが浮かび上がってきます。

生誕120年、没後80年を迎える本年、牧野文学の源泉となった小田原で、牧野信一の心の風景を眺めてみませんか。
また、11月6日(日)には、本展の開催を記念し、第57回群像新人文学賞受賞作家・矢野利裕氏による講演会「幻想文学としての私小説――牧野信一の世界」を行います(要事前申込)。

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