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『 夏を運ぶ不思議な飲み物 』 パリの街角 夏編

『ものがたりのあるレシピ。』 5月

 

パリの街角に夏を運ぶ、不思議な飲み物があります。それは真緑色をしていて、メニューを見てもそれらしき名前が見当たりません。滞在しておよそ一週間。その謎が解けました。ミネラルウォーターにミントシロップを加えたものでその名も『マンタロー』。おかしな名前ですね! マント(ミント)・ア(in)・ロー(水)が詰まってマンタロー。ほかにも真っ赤な飲み物や真黄色の飲み物もあって、このカラフルな三姉妹?はまさにカフェの夏の風物詩と言えるでしょう。まだまだ冷房が少ないパリでは、まさに一服の清涼剤というわけです。この夏はみなさまもぜひ!

 

 

・マンタロー 緑の飲み物

ミネラルウォーター(ガス入りでも無しでも可)+ミントシロップ+氷

・カシスアロー 赤い飲み物

ミネラルウォーター(ガス入りでも無しでも可)+カシスシロップ+氷

・パナシェ 黄色い飲み物

ビール+レモネード 半量ずつ

 

 

5月のコラムは夏のカフェのものがたり

 

『 カフェと暮らす 夏編 』

今月の「ものがたりのあるレシピ」でご紹介した真緑色の飲み物『マンタロー』との出会いは衝撃的でした。

それは20歳の夏。パリでの生活にもカフェに入るのにも慣れたころ(当時はテーブル付きの給仕さんにしかオーダーやお会計ができす、チップも必須。慣れないうちはカフェの敷居も高い時代でした…)、ふとみんなが口にしている不思議な飲み物に目がとまりました。それは真緑色で日本のメロンソーダのよう。氷が申し訳なさそうに2.3個浮いています。メニューを見るもメロンソーダらしき飲み物は見当たらず、かといって他に該当する緑の飲み物も見当たりません。学校で先生に聞いてみると、それは『マンタロー』というミネラルウォーターにミントシロップを加えたカフェ特有の飲み物だと教えてくれました。

放課後、早速カフェへ行き、メニューをのぞくとなるほどありました! 『マンタロー』という飲み物の記載はありません。ミネラルウォーターの欄に“sirop”と小さく書いてあって、ヴィッテルやエヴィアンなど数種類あるミネラルウォーターから好みのものを選び、それにシロップを付けてもらう、という仕組みなのです。このシロップにはたいていミントとカシスの2種類で、オーダーは「エヴィアンにミントシロップを付けて」といった具合にします。マンタローはすぐに私のお気に入りとなりました。

夏になれば、パリにも暑い日があります。暑い日は結構暑いです。まず冷房というものがありませんでしたし(今も結構ないですが…)、なんといっても日の入りが22時過ぎ。なかなか涼しくならないのです。暑がりの私には、これはかなり大変な環境でした。湿気がないのも善し悪しで、高温で湿度の低い空気の中にいるとすぐにのどがカラカラになります。そんな中、カフェでいただくこの真緑色の飲み物は、涼やかな見た目とミントのスッとしたのど越しで清涼感のあるひと時を運んでくれたのでした。

結構暑い上に夕涼みもできず、どこに行っても観光客で混みこみ。気の利いたお店に限ってヴァカンスで1か月ほど店を閉め、好きなバレエもサッカーも観れない真夏のパリが、実は実は…あまり好きではありません。それでも夏のパリでこの飲み物を口にした時、そのスッとした清涼感とともに過去の楽しかった記憶がよみがえり、あ~やっぱりパリに来てよかったと思えます。

マンタローは今でも私にとって素敵な飲み物に違いないようです。

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