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シャルル・デュトワ指揮 NHK交響楽団2017横浜定期演奏会

心を揺さぶる 鮮やかな色彩と洗練された美

〈曲〉
ハイドン:交響曲第85番 変ロ長調Hob.Ⅰ-85 「女王」、細川俊夫:嘆き(2013)、メンデルスゾーン:交響曲第3番 イ短調 Op.56 「スコットランド」

12月のN響と言えばシャルル・デュトワ、と言われるほどデュトワとN響の信頼関係は深い。デュトワとN響の初共演は1987年9月。1996年に常任指揮者、1998年に初の音楽監督に就任している(2003年まで。現在は名誉音楽監督)。2008年からは毎年N響の指揮台に立ち、毎シーズンともに音楽を作り上げていることが、何よりの信頼の証ではないだろうか。デュトワは横浜定期には2010年以来7年ぶりの登場となり、今回の横浜定期が待ち遠しいと思う方が多くいるはず。

デュトワはN響のサウンドを色彩感溢れる音に変化させ、指揮をするたびに無限の広がりを持たせている。明確なリズム、絶妙の音感から生まれる濁りのない美しいサウンドが人々を魅了し続け、さらに日々鮮やかに進化していくのだからすごい。

今回の横浜定期は、ハイドンの交響曲第85番「女王」で幕を開ける。第85番は≪パリ交響曲集≫と呼ばれている6つの交響曲のうちの一つであり、フランスの香りが漂う作品。フランス音楽を得意とするデュトワがどのように作り上げるのか楽しみである。そして細川俊夫の「嘆き(2013)」は、2013年ザルツブルク音楽祭にて大成功を収めた世界初演の際と同様、デュトワとN響、ソリストにアンナ・プロハスカを迎えて演奏する。プロハスカの感情表現豊かな美声と鮮やかな超絶技巧が、オーケストラの洗練された響きと溶け合い、聴く者の心を揺さぶる。メインは、メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」。旋律の美しさと、そして音の風景画と形容される名曲だ。 デュトワのタクトが紡ぎ出す音楽は、N響と長年はぐくんだ円熟味に加え、今シーズンもまた新たな色彩を加えて響くに違いない。

横浜みなとみらいホール 館長 池辺 晋一郎

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