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本場タイで学んだカービングの技術を伝授!海老原記志江さん

暮らしに彩りをプラスする
実用性の高いカービング

小さなナイフ1本で、野菜や果実、石けんなどに精巧な彫り細工を施すカービング。花の形に彫ったニンジンなどを料理にあしらったり、石けんのレリーフ彫りを住まいに飾ったりと実用性も高く、注目を集めている。今回ご紹介する作品を手がけた海老原記志江さんは、駐在員の妻としてカービング発祥の地タイで暮らし、本場の技術を身につけた。
海老原さんの作品の大きな特長が「ソープカービングアレンジ」だ。例えば、石けんを素材に花や葉などのパーツを作り、ブーケや花かごなどにアレンジしていく。「基本のパターンを学んだ後はフリーデザインで作ることもでき、自分の世界観を表現できるので、すごく楽しいですよ」。
ソープカービングアレンジを学びたい生徒が全国から集まってくるという海老原さん。「今後はネットを使うなど、遠方の方も無理なく学べる方法を考えていきたいですね。カービングの楽しさをたくさんの方に広めていきたいです」と、その夢はますます大きく広がっている。

日本タイカービング協会「第6回タイカービングコンテストソープ部門」佳作受賞!
一般財団法人日本手工芸指導協会「平成26年公募展 手工芸作品展」入選!

〈受賞作〉

〈受賞作〉


作品Gallery


制作に必要なのは、この小さなナイフ1本というからオドロキだ。

【海老原記志江さんインタビュー】
カービングは、タイにいらっしゃる前からご存知でしたか?
「いいえ、全然知らなかったんです。主人の仕事の都合でタイに行ったのですが、駐在員の妻は子どもが学校に行っている間は時間が空きますから、習い事をする人が多いんです。私も何か始めようと思っていましたら、『カービングはナイフ1本でできるよ』と言われまして。ゆくゆくは日本に帰るわけですし、あまり荷物を増やしたくないと思っていましたので、『だったら、いいな』と」

それで、スクールに通い始めたのですね。
「私が通っていたのは日本人が経営する日本人向けのカルチャースクールで、カービングはタイ人の先生が教えてくださいました。そこで学んで上達した後は、先生のアシスタントをしたり、日本人観光客に体験レッスンしたりするようになりました」

このカービングというのは、タイの方にとっては身近なものなのでしょうか?
「そうですね。ちょっとしたお料理にはニンジンなどのお花があしらわれていたりします」

普通の家庭のお母さんが手軽に作るような?
「タイの学校では家庭科のような授業で、ごく基本のところは習うようです。専門にカービングをやっているのはシェフだった方が多いですね。タイ料理のレストランなどで働くシェフはカービングもやらなければいけなくて、その中で上手な方が専門にやっていくと」

カービングの基礎としては、何からスタートするんですか?
「ニンジンの稲穂から始めます。この写真のような感じですね」
(といって、写真を見せてくださる海老原さん)

うわー!最初からこんなに細かい細工をするんですね。
初めて作った感想はいかがでしたか?

「これは私には無理だと思いました(笑)。指で野菜を抑えながら彫らなくてはいけないので、指がすごく疲れるんです。また、タイのナイフの動かし方は日本とは逆で、自分から向こう側へと動かすんですね。日本のように手前へ動かすと、『危ない』とよく注意されました」

はじめはご苦労もあったんですね。それでも、スクールをやめずに続けたのは、楽しい面もあったからでしょうか?
「はじめにレッスン料を払い込んでしまったのもあって(笑)。でも、1つできると面白くて、また次、また次と続けていきました。そうこうするうちに、日本から来る方に教える機会も出てきましたし、せっかくならタイにいるうちに頑張って身につけようと。タイでカービングのコンテストに何度か行ったのですが、日本人の女性がたくさん押し寄せていて、日本では人気があるんだなあと実感しました」

たしかに今、日本でも浸透しつつありますよね。
「日本では今、カッティングフルーツなども流行っていますね。ただ、カービングは少し複雑なので、なかには独学でやっている方もいらっしゃるのですが、ちょっと習うだけでグンと作品がよくなります」

タイの伝統芸みたいなテクニックがあるのでしょうか?
「そういうわけでもないのですが、コツを習うと仕上がりがキレイになります。タイではカービングの先生方が今でも新たな技術を生み出しているので、私はそういったものを取り入れながら、生徒さんがオリジナルデザインを作り出せるところまでご指導できたらいいなと思います。」

4年半のタイ滞在を経て帰国。
教室「Carving plus」スタートへ。

教室の立ち上げについて教えていただけますでしょうか。
「タイで教えた経験がきっかけになり、日本でも教室を開きたいと思っていました。最初のスタートはカルチャースクールです。
初めは教室で使う素材の準備など、大変な面もありました。タイですとカービング専用の石鹸が売られているのですが、日本ではないので一般の石鹸を何種類か彫ってみて、使えるもの使えないものを見極めるなど、手探りでのスタートでしたね。教室で使っているテキストも、自分で作ったんですよ」

教室では、どんなふうに学んでいくのでしょうか。
「石けんコース・野菜コース・石鹸・野菜Mixコースの3つがあるのですが、石けんコースの生徒さんでも「夏だからスイカを彫りたい!」という希望があれば、もちろんOKです。サロンで楽しく学ぶ雰囲気を大切にして、生徒さん自らの「やりたい」という気持ちを大事にしたいですね。教室では1レッスン6人までの生徒さんを教えています。
また、文字入れのレッスンもしていまして、夏にスイカに「賀正」と彫るんです」

年賀状用にですね!冬はスイカ高いですものね!
「そうです(笑)。スイカは彫りやすくて、見た目もキレイなんです。完成したら写真を撮影して、年末、年賀状にしてもらおうと。文字入れは一度やれば覚えられますので、「お誕生日おめでとう」とかアレンジがききます」

そのほか、ソープカービングのアレンジも教えていらっしゃるそうですね。
「はい。ソープカービングのアレンジは、タイにいたころ学びました。カルチャースクールの代表がソープカービングのアレンジを考案し、スクールで提案していたんです。まず18のデザインパターンを覚えていくのですが、初めは結構大変でした。アレンジは、石けんのレリーフ彫りは少し異なるところがありまして、石けんのレリーフ彫りは上級者になるほど薄く細かく彫るのですが、アレンジのほうは薄くすると壊れやすくなりますので、すこし厚みを残します。作り方が違うんですね。
今、私の教室にいらしている生徒さんはアレンジをやりたいという方が多いんですが、人によって創る世界が全然違うので面白いです。クリスマスやお正月など、季節に合わせた作品も作れるんですよ」

楽しそうですね!どんな作品を作ろうか、ハマりそうです。
「ここまで覚えたら終わりというゴールがないので、次は何を作ろうか考えるのが楽しいです。生徒さんも長く続けている方が多く、教室がスタートした時からずっと通ってくださっている方もいらっしゃいます」

今年で始められて何年目ですか?
「もう5年目です」

今後、何かお考えの計画はありますか?
「アレンジをやりたいと北海道からいらっしゃる生徒さんもいるので、ネットを使って教えたりできないものかと思っています。今は教室では最大6人しか教えられないですし、カルチャースクールなども自分が行ける範囲でしか動けないので、もう少し多くの方に教えられる方法がないかなと思っています」

たとえば、生徒さんが作ったものをネットを通じて先生が見て、指導するような形でしょうか?
「それもありますし、あとはキット販売のような形ですね。地方ですと材料がない場合もありますので、材料を全部そろえてあげられたらと。また、ロザフィというバラをモチーフにしたアクセサリーづくりも教えていますので、素材にカービングを使えないかと考えたりもしています。いろいろな形で、たくさんの方に広めていけたらいいですね」

人気のカービングを本格的にマスター!「カービングプラス」

「カービングプラス」は海老原記志江さんが主宰するカービング教室。海老原さんは、タイ・バンコクにてカービングの基礎・応用を学び、さらにソープカービングアレンジ18レッスン、タイ料理40品目をマスター。2009年に帰国後は「カービングプラス」のほか、カルチャースクール講師なども務めている。

  • ショップ・スポット名
    人気のカービングを本格的にマスター!「カービングプラス」
  • 住所
    横浜市港北区師岡町

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