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ぶらり旅〜大さん橋を支えた松杭のベンチに座って思う~

山下臨港線プロムナードの大桟橋入口を降りると2枚の絵があります。

大さん橋に向かって左側には明治3年(1870年)頃の横浜港の浮世絵。開港当時の波止場の様子が生き生きと描かれています。
当時は沖に停泊した船から艀を使って荷揚げしていたため、風波を避けるために先端を陸側に曲げたのが「象の鼻」。その特徴的な形は今でも残っています。

右側には明治44年(1911年)頃の横浜港全景写真。
大さん橋に数隻もの大型船が接岸している様子が写されています。
大さん橋の完成によって、やっと直接接岸することができるようになったのです。

大さん橋は明治27(1894)年竣工、近代水道の父であるパーマーが設計しました。
イギリスから輸入した鉄螺旋杭を500本以上使用したことから鉄桟橋と呼ばれました。
螺旋杭とは下端に螺旋状の円盤が付いた杭で、その形状を利用し人力で海底にねじ込んだようです。

大さん橋の入口にある大さん橋埠頭ビルの脇には「鉄の螺旋杭」が展示されています。今のターミナルが新築されるまで、実に101年もの間大さん橋を支え続けた杭です。


長さ21m、円盤直径1.8m、重量約6t

鉄の螺旋杭とともに使用されたのが松杭です。松脂を含み耐水性の優れた松杭は、平成まで大さん橋を支えていたのです。

大さん橋入口には実際に大さん橋に使用されていた松杭を再利用したベンチが置かれています。

ほかにも横浜開港資料館の旧館、かつて英国領事館であった頃は旅券発行を待つ人々の待合室でにぎわった部屋(現:記念ホール)にも松杭のベンチが置かれていました。

松杭のベンチに座わり、明治の大さん橋の絵や写真を見ていると、汽笛の音、港で行きかう人の笑い声、港で働く人の威勢のいい大声や怒鳴り声などが今にも聞こえてくるようです。

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