mirea 街を彩る ヒト・モノ・コトをつなぐ[ミレア]

SHOW BALLET JAPAN 代表 椎屋真理子さん

「バレエを通じて知識の世界を広げ
自分らしく、豊かな人生を送って欲しいんです」。

バレリーナになりたい。女の子なら一度は思い描いた夢かもしれないが、そのハードルは高く、いつの間にか忘れてしまう場合がほとんどだろう。そんな現実に挑戦し、子どもたちの夢と大人の現実を結びつけようとしているのが、椎屋真理子さんが展開する「ショーバレエ」だ。
3歳からバレエをはじめ、プロのバレリーナを目指していたが、椎屋さんにとって現実は思っていた以上に厳しいものだった。ところが、たまたまオフィスワークの仕事に就いたことがきっかけで、もうひとつの才能が目を覚ます。
「自分は案外、人をサポートする仕事に向いている、と気づいたんです。それが現在の活動につながっているのかもしれません。」
ショーバレエでは、主に子ども向けのバレリーナクラスを開催しているが、その目的のひとつは、プロのバレエダンサーにキャリアを活かした仕事を提供することにある。そしてそれは、子どもたちにとっても得るものが大きい。
「一流のダンサーとして活躍してきた先生から学べるのは、踊ることだけではありません。子どもたちには、音楽やアート、創造力など、人生を豊かにする幅広いスキルを身につけて欲しいと願っています」

 

【profile】
SHOW BALLET JAPAN代表。鳥取県出身。短大卒業後、プロのバレリーナを目指す。テーマパークのダンサーとして活躍した後、結婚。現在は子育てと並行してSHOW BALLET JAPANを運営。新たに知窓学舎塾長で教育ジャーナリストの矢萩邦彦氏とコラボレーションした「バレエ×探究型学習」のプログラムもスタートした。

テーマパークのダンサーとして活躍していたころのワンシーン。人を楽しませたい、喜ばせたい、という思いは今も変わらない。

バレリーナクラスの先生と打ち合わせ。
プロとしてステージに立つことはなくなったが、現在も踊ることは大好き。ショーバレエの代表として美しくあり続けるためにも、自分自身のレッスンも続けている。

「バレエ×探究型学習」をテーマにスタートした「踊らないバレエ」のイメージ画像。発表会で踊るだけでなく、作品のキーワードを見つけたり、イメージをアートするなど、感性を刺激する幅広いプログラムを実施している。

椎屋真理子さんインタビュー

プロのバレエダンサーを目指していたのですよね。

3歳からずっとバレエをやっていたので、プロになることしか考えていなかったし、なれると思っていました。地元ではいつも一番で主役を踊っていましたから。でも、短大卒業後に都会に出てみたら、自分のレベルでは全く通用しなかったんです。他の選択肢を考えたことがなかったので、愕然としましたね。とにかく踊ることで職を得ようと、バレエ以外のダンスも勉強して、テーマパークのダンサーになりました。

20代後半までダンサーとして活躍しましたが、その後もやりたいことが見つからなくて。プライドだけはあるから、どんな仕事に就いても「こんなのは私がやる仕事じゃない」と感じてしまって。最悪ですよね(苦笑)。

そんな状況で職を転々とするうちに、たまたまある会社が社長秘書として雇ってくれまして。コピーの取り方も知らないような私をよく採用してくれたと思いますが(笑)、その経験が私の価値観を変えてくれたんです。イレギュラーな出来事に対する対応力が高く、人をサポートする仕事を楽しいと感じたので、自分はマネジメントの仕事に向いているかもしれない、と思うようになりました。

そこからショーバレエの構想が生まれたのですか。

いえ、直接的なきっかけは、バレリーナ仲間から「バレエ団を辞める」と聞いたことです。プロのバレリーナを目指す人は、子どもの頃から踊ることだけに全てをかけています。そのため、様々な事情から別の仕事を探そうとしても、一般的な職業に就くことは非常に難しく、バレエ講師の道を選ぶケースがほとんどです。ただその選択も、経済的には決して満足な環境とはいえません。バレエを通じて素晴らしい経験を重ね、幅広い教養を身につけているにもかかわらず、現在の社会ではそれらを活かせない。それは私自身が痛いほど感じていたことですから、話を聞いた時は、なんとか彼らをサポートする方法はないかと、本気で考えました。

そして立ち上げたのが「SHOW BALLET JAPAN」です。その目的の一つは、バレエを愛し、努力を重ねてきたダンサーたちに、プロとして舞台に立ち続ける以外にも活躍できる場を提供すること。子どもたちにバレエを教えることはもちろん、イベントに華を添えるダンサーやモデル、講演活動なども想定されます。

一般的なバレエ教室とは違うのですか。

私自身もダンサーですが、同時に子を持つ母親でもあります。その両方のキャリアを活かして、先生たちにとっても、子どもたちにとってもプラスになるメソッドやレッスンを提供できる。それが「SHOW BALLET JAPAN」の大きな特徴です。ダンサーには、保護者対応や経営効率を気にすることなく指導することに専念して欲しい。その一方で、子どもたちはバレエを通じて幅広い知識・教養を身につけて欲しいと思っています。

 「バレエ×探究型学習」のプログラムを考案されたそうですね。

「バレエ×探究型学習」とは、踊る以外のアプローチでバレエの物語を感じ、自分なりに表現してみよう、という試みです。

教室では、秋の発表会で「眠れる森の美女」を上演する予定です。本番に向けて、子どもたちはバレエのレッスンに励んでいますが、それと並行して「おどらないバレエ」にも取り組んでいます。1回目のワークショップでは、音楽のリズムを感じながらゲームをしたり、色をイメージしたり、物語のキーワードを導き出したりした後、物語のキーであるバラの花を染めて、自分だけの色を探しました。2回目のワークショップでは、「光の妖精になろう!」をテーマに、音楽からイメージする色を選んだり、ルミカライトで「魔法」を使ってみたりしました。

これは、知窓学舎塾長で教育ジャーナリストの矢萩邦彦氏とコラボレーションした「バレエ×探究型学習」のプログラムの一環です。まだ開発途上ではありますが、プログラムは今後も予定されており、子どもたちの感性は様々な角度から刺激されることでしょう。

身体だけでなく、頭も使うバレエなんですね。

それは、子どもたちだけでなく、大人である先生たちにも改めて伝えたいことです。自分の仕事に満足感を感じて欲しいし、バレエの世界を飛び出して幅広いつながりを構築して欲しいと願っています。

一生懸命取り組むほどに身体を鍛えることに集中しがちですが、バレエは本来「総合芸術」です。ショーバレエを通じて五感を刺激し、柔軟な創造力や多角的な発想力を身につけることができれば、たとえバレエを辞めてしまったとしても、自分らしく豊かな人生のために役に立つはずだと思っています。

【公式ホームページ】

http://showballet.jp/

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