mirea 街を彩る ヒト・モノ・コトをつなぐ[ミレア]

美しき光と影のバランスをふんわりと優しく写しとる人●写真家 松田洋子さん

ブログでの作品発表が
写真家へのきっかけになった

専業主婦として子育ての傍ら写真を始め、現在は写真家として毎年のように個展を開いている松田洋子さん。エネルギッシュな方を想像していたが、実際は白いブラウスが似合う可憐な女性だった。そもそも、学んでいたフラワーアレンジメントを美しく撮りたいとカメラを始めた松田さん。「パリ研修のためにコンパクトデジカメを買ったんですが、最初は全くわからなくて、知らないうちに動画を撮っていたり(笑)。帰国してから独学で調べて、ブログに作品を載せたら反響があったんです」。
同時期、自宅を開放してさまざまな講師を招くサロン講座「クロワゼ」を主宰。多くの受講生の「写真を教えて」という声に応え、昨年9月「クロワゼ」にて写真講座をスタート。今年2月に「まとりかりあ写真教室横浜」を開業し、起業家としても第一歩を踏み出した。「何も知らないところからスタートしたので、生徒さんの立場になって教えられるのが強みかなと思っています。求められることを提供することが第一歩ですね」。

松田洋子(まつだようこ)
2008年、パリフラワー研修をきっかけに写真を勉強し始める。ブログでの作品発表を機に、自らが講師となる写真のレッスンをスタート。また、現在は写真家・岡田邦明氏に師事。「光と影」をテーマにした作品を発表し続けている。
http://www.matricaria-flower.com
横浜市泉区緑園

結婚後はずっと専業主婦をされていたんですか?
17、18年はママをやっていました。ただ、うちにこもっているのはあまり好きじゃなかったので、娘が小さいころからジャズダンスとかクラシックバレエとか習い事はしていました。始めると本気で向かっていっちゃう性格なんですよね。だから、週に3日とか4日とかバレリーナ状態でレッスンに通ったりして……。そういうことはずっと続けていました。ただ途中で脚の病気をしまして、もうダンスはできないということで、じゃあその代わりにということで、フラワーアレンジメントを始めたんですね。

そのフラワーアレンジメントがきっかけでカメラに出会ったと。
足が原因だったので、動き回ることはできないなと。自宅で生徒さんに教えることができれば、自分もあまり足に負担なくできるんじゃないかと思って、プリザーブドフラワーの講師資格をとろうと思ったんです。やっていくうちに、「これは生のお花の知識も必要だな」ということで同時に勉強していたんですけど、今度は写真をキレイに撮っておきたいということで写真に出会ったんですね。偶然、プリザーブドの教室でパリ研修の話をいただいて、海外旅行なんて新婚旅行以来行っていなかったので、自分へのご褒美だと思って行くことにしたんです。せっかく行くならカメラということで、コンパクトデジタルカメラのちょっといいタイプを買いまして、そこからが始まりだったんですね

じゃあ、最初は右も左もわからなかったんですね。
そうです。知らないうちにヘンなボタンを押して動画を撮っていたり(笑)。もうホント、オートで撮るだけでした。カメラ自体、キレイに撮れるカメラだったので、それに助けられた形でしたね。帰国してから、いかにキレイにとるか、一眼レフに近い画像を撮るかということを一人で試行錯誤して、ネットで調べたり勉強しまして、「これは結構キレイに撮れるようになったぞ」というところでブログにアップしましたら、結構読者の方から「写真キレイだね」と反響をいただきまして、そこから一眼レフを買って写真家の先生の講座に通い出したという経緯があります。

じゃあ、今、教室に通ってくる生徒さんの気持ちもよく分かりますか?
そうなんです。どうしてこういう機能がついているのか、とか初心者の気持ちになってご説明できますので、それが強みかなと思っているんですけどね。

厚い取り扱い説明書を見ると、それだけでイヤになっちゃいますもんね。
生徒さんには、「全部見なくてもいいよ、私が教えるページにだけポストイットを貼って、おうちに帰ってもう一度見直してください」ってお伝えしているんですね。

話が戻りますが、写真家の教室に通い始めた時はお花もやっていたんですよね?
そうなんです。写真もたくさん撮っているうちに、だんだん自分の好みが分かってくるんですね。自分のテンションが上がる被写体があって。私は建物が好き、お花が好きっていうのが分かってきて。ただ被写体を撮るだけでなく、撮ったものの奥にストーリーが見えるものが好きなんだなっていうのが分かってきて。生けたお花などの記録写真ももちろん撮りたいんですけど、記録とは別に「絵のような写真」を撮るのがだんだん好きになってきて、方向性がだんだん変わってきたんですね。自分の中で定まってきたっていうのかな。それで最初の先生の教室を卒業したあとに、いろんな教室に通ってみたんですけど、どこもちょっと違っていて。そんな時に今も師事している岡田邦明先生の写真講座に出て、「ああこれだ、こういうのが撮りたかったんだ」という感覚があって、師事するようになったんですね。

撮って撮って撮りまくっていくうちに見えてくるものがあるんですね。
生徒さんにも同じようにお伝えしていて、とにかくたくさん撮ってくださいと。撮っているうちに得意不得意が分かってくるから、とにかく興味のあるものを撮影してくださいっていうことでオススメしています。

ただ、どこを撮ったらいいか、初心者は迷ってしまいませんか?
生徒さんにもよく「先生、どこを撮ったらいいんですか」と聞かれるんですけど、まずザーッと眺めてみて、「どこが一番キレイだと思いますか」って逆に質問するんですね。そうすると「窓から入ってくる光がキレイです」とか「お花がキレイです」っておっしゃるので、「じゃあ、それを撮ってみましょう」とお伝えするんです。なかには「何がキレイか全然わからない」とおっしゃる生徒さんもいらっしゃるんですが、そういう時には「じゃあ、私のマネをしてください」と。そうすると撮っているうちに「ここがキレイに撮れたから、もうちょっと撮ってみようかな」という気になってくるので、そこをどんどん促してあげるという感じです。

なるほど。
たとえば、このテーブルに乗っているスマホも光の加減ですごくキレイで、ここから狙うとストーリーのある写真が撮れるなって、さっきからすごく気になっているんですけれど。光の当たり方が大事ですね。最初は皆さん、光に全然気がつかないので、まずはドンドン撮りましょうと。暗かったら明るくして、明るすぎたら自分で調節して撮れるように、まず機能を使えるようにするところから始めて。それができるようになったら、次はストーリーのある写真が撮れるように光の加減の見方をご説明しています。

ちなみに、現在はお花はやめているんですか?
そうなんです。お花の準備ができなくて、お花のレッスンもできなくて生徒さんも減ってきてしまったので(笑)。その代わり、写真の生徒さんが増えてきたので、今はお花はお休みということで。いずれは写真の生徒さんにお花を生けてもらって、それを撮るという講座を復活できたらいいなと思ってはいるんですけれども。

お花に代わって写真の活動がメインになったのはいつごろですか?
去年1年間はいろいろなジャンルの女性の先生を自宅にお招きして、いろいろな講座を企画主宰していたんですね。たとえばスピリチュアル(タロットカード)やお料理、アクセサリー作家、メイクなど、サロネーゼといいますかご自宅でレッスンをされている先生をうちにお招きして、私が生徒さんを集客するという試み「クロワゼ」を1年間やっていまして、去年の7月に交流パーティーをした時に、「今後どんな講座を受けたいか」とアンケートをしたんですね。49名の方に伺ったんですが、ほとんどの方が「写真講座」って書かれたんです。それまで人の講座をいろいろ企画していたんですが、写真講座なら私ができるんじゃないかと思って。それでクロワゼは去年7月で終わりにして、9月以降から自分の写真教室として活動を始めたんですね。今年の2月に開業届けを出しまして、本格的にスタートしたということです。

カメラにしてもお花にしても興味はあるけど、一歩が踏み出せないという方が多い中、すごく活動的ですね。
実際にやるまでの勇気がないという方が多くて、それを見ているうちに焦れったくなって始めたのがクロワゼだったんです。なかなかやっぱり前に進めないんですよね。皆さん「私になんて無理よ」「できないわよ」っておっしゃるので、その背中を押して押して(笑)。やっぱり皆さん勇気が必要なのかなあと思って、クロワゼを1年やったところで、「私が見本を見せるわ!」じゃないですけど、「やりますから」みたいな感じで起業を決めました。

起業するって、お金も時間もかかってすごく大変という印象がありますが?
起業し始めて、周りに女性で起業されているお友達ができるようになってきたんですが、その方たちを見ていると自分が好きで楽しくて、なおかつお客様の役に立ちたいっていう気持ちの方が多いんですね。そうすると、「ぜひお願いしたい」って引き寄せられるようにお客様がくるんです。はじめから「私こんなことやってるのよ」ってアピールするだけではお客様が振り返ってくれるわけではないので、必要とされて初めて仕事として成り立つのかなと。自分を客観的に見られないと起業は難しいかなと。

起業を目指す方にアドバイスはありますか?
「根拠のない自信を持つ」というのが今の私のテーマで(笑)、自信を持ちながら人には同意を求めないという。「私ってこんなにスゴイのよ」とか「誰々さんに褒めてもらった」っていうと、人に同意を求めていることになるんですね。そうすると「この人スゴイ」って素直に言ってくれる人も出てくるけど、「この人ウザイ」って思う人も出てくる(笑)。だから同意を求めずに、心のなかで「私ってイケる!」、「がんばれる!」って思い続けることが今の私のテーマ。軸をブラさないというか、ガンコになるということではなくてフレキシブルに、でも常に自分の芯をしっかり確認しながら進むということが大事だと思います。

最後に写真家として、今後の夢を教えてください。
すごくおこがましいんですけど写真集を出してみたいなと思っていて、自分が撮った写真を集大成してみたいなという思いはありますね。写真には気持ちが出るので、「私この時、こういう気持ちだったんだ」っていうのを振り返って見てみたいですね。

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松田さんの自宅で行われている写真教室。少人数制で和気あいあいと、楽しい雰囲気の中で写真を学べる。時には外に出かけて撮影会をすることも。

 

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松田さんの作品の数々。「背景に物語を感じられる素材に惹かれるんです」という言葉どおり、キレイの一言では説明しきれない魅力があふれている。

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