mirea 街を彩る ヒト・モノ・コトをつなぐ[ミレア]

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2019.09.20

日常使いできる民芸の器がずらりと並ぶ、優しさと温もりを感じる場所

作る人の温もりや選んだ人の思いがつまった器は、
たったひとつ生活に取り入れるだけでも、日常を彩ってくれます。

そんな品々が並ぶ素敵な場所が、鎌倉にありました。

鎌倉駅から徒歩12分ほど、住宅街の中にそのお店はあります。

古民家のような佇まいの民家が、今回紹介する「もやい工藝」です。

そう、こちらは「民芸(民衆的工芸)」の品を扱うお店。
お店に入ると、広いスペースに所狭しと様々な民芸の品々が並んでいます。

ところで民芸とは、どんなジャンルなのでしょうか。
民芸とは、いわゆる芸術品のように、特定の作家の作風を強く出したものではありません。
昔から続く作風を大切に受け継ぎ作られた、実用的であり機能美をも持ったもの、
と表現するのがいいでしょうか。

店主である久野さんの、
「華美ではない日常使いできるもの。存在感があるけれど主張しないもの」
という言葉が、民芸のあり方そのものを表していると思います。

その言葉のとおり、ここに並ぶ器たちは、
昔ながらの懐かしい雰囲気が味わい深くもあり、
それでいて新鮮な空気感も漂います。

作る人がその作り方に敬意の念を持って丁寧に作られていることが感じられ、
手にとると温かい気持ちになるのが不思議です。

また、ここに置かれているのは、焼き物(陶器)だけではありません。

沖縄で作られたガラスのカップや、広島の職人が手をかけたバターナイフなど、
幅広いジャンルの「民芸」の品が集められています。

民芸の持つ意味を知りここに並ぶ品々を見ていると、
どのようなものを選べばいいか迷ってしまいました。

専門家ならではの選ぶべき基準があるかもと思い、久野さんに伺ってみると、
「自分の感覚に正直に、好きなものを選ぶのがいいですよ」と
思いがけない言葉が。

民芸はあくまで日常の延長線にあるもの。
だからこそ、知識がなくてもただ自分が好きなものを選べば、
それがその人の日常を潤すものになる、と。

よくよく店内を見回すと、普通お店にあるような「○○焼」といった説明などは
一切ありません。

それは、素直な気持ちでものを選んでもらいたいというお店の思いが込められているから。

さらに、ここに置かれているものは全て、
しっかりと技術を持った作り手が、誠意を込めて作った確かな品々であると
久野さんは静かな口調で、でも確固たる自信を感じさせる声でおっしゃいました。

好きなものを選べばなんだって大丈夫、というのは、
セレクトされているものに絶大な信頼感があるからこそ言える言葉だと感じます。

「毎朝コーヒーを飲む行いは同じでも、
どんなカップでコーヒーを飲むのかが、生活の質にかかわってくるんじゃないかしら」

民芸品は決して高価なものではありません。
だからこそ、日常で取り入れられるささやかで、
でもかけがえのない贅沢なひとときが得られるものを選ぶ大切さを、
久野さんの言葉が教えてくれました。

レジカウンターに置かれていた、お釣りを渡すためのお皿。
こちらは漆を幾度も重ねて丁寧に作られたもので、もう数十年選手なのだとか。

ずっと長く使いたくなる、日常使いできる”贅沢”品。
日々の生活をほんのりと潤してくれるとっておきの何かを
ぜひ選んでみてください。

SPOT INFO

もやい工藝

鎌倉駅から徒歩12分のところにある風情の古民家で、数多くの民芸品を扱う「もやい工藝」。1971年に設立され、1986年からこの地でお店を営んでいる、民芸の世界では有名なお店のひとつ。作家の個性を打ち出した「芸術品」ではなく、昔ながらの技法を受け継いだ職人たちが作る「民芸品」には温もりがあり、日常使いできる価格帯なのも嬉しい。所狭しと並ぶ数々の器の中から、自分のお気に入りの一品を探してみて。

  • ショップ・スポット名
    もやい工藝
  • 住所
    神奈川県鎌倉市佐助2-1-10
  • 電話
    0467-22-1822
  • 営業時間
    10:00〜17:00・火曜休(祝日除く)
  • クレジットカード
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