mirea 街を彩る ヒト・モノ・コトをつなぐ[ミレア]

Gourmet
2019.05.17

中華街の喧騒から離れたケーブルカーを模したバーで

オンナヒトリ
Bar
で美しい
一杯を

 

横浜のバーへ繰り出し美しい一杯との出会いを綴る、オンナお一人様で行くバー連載♡  今回向かったのは、横浜スタジアムからも、横浜中華街からもほど近い、長さ18メートルのロングカウンターと店名にちなんだある乗り物をモチーフにした内装が特徴のバー。その名も「ケーブルカー」です。編集部のある馬車道からも大さん橋通りをぶらぶら歩いてすぐ。中華街へ誘う北門「玄武門」を目印に、そこをくぐれば徒歩1分で到着します。

 


圧倒的な長さを誇るロングカウンター。その中で右に左に動いてまわるバーテンダーさんたち。日々の鍛錬のおかげか、長いカウンター内でのお仕事も決して苦にはならないそうで、動きがとってもスムーズで美しい。

 

この店の初代オーナーは、日本にバー文化をもたらしたともいわれる米国人バーマンの故ジミー・ストックウェル氏。そのジミー氏の「おいしい酒と居心地のよい時間が流れる大人の社交場を提供する」という思いを受け継ぐ現オーナー・吉田さんにお話を伺います。

オーナーの吉田裕一さん。

 

ところでなぜ、ケーブルカーなのか?…その答えは、“1890年代のサンフランシスコの古いバー”がコンセプトのお店だから。坂道の多いサンフランシスコの名物といえば「ケーブルカー」。街を走るケーブルカーに乗るためにサンフランシスコを訪れる、という人もいるほどです。ジミー氏は当時、日本の大工をわざわざサンフランシスコまで連れていき、本物のケーブルカーを見せ、そのイメージに近づくよう内装を手がけさせたそうです。

 

お店の顔ともいえるロングカウンターの席に座り、まずは春〜初夏向けのカクテル「パステルフラワー」を作っていただきました。グレープフルーツジュースにテキーラ、さらにヒプノティックというキウイ、パイン、パッションフルーツなどをブレンドしたフルーツリキュールを加えたカクテルです。さっぱりとした飲み口で、フルーツ系カクテルが好みの人は絶対好き!!


こちらがフランスでも人気のリキュール「ヒプノティック」。

 

先代のジミー氏が大切にしていた「大人の社交場」であることを、今も守り続ける吉田さん。「堅苦しくなく和気あいあいとしていて…楽しければ時には騒いでしまってもいい…ジミーさんが作り上げてきたそんなケーブルカー独特のスタイルを大事にしたいと常に考えています。もちろん節度のある大人のお客様ばかりなのでほかのお客様にご迷惑をかけるような騒ぎ方はしないですしね。もし仮に大人の社交場にそぐわない態度のお客様がいらしたら、その時はたとえ政治家の方でもどんな有名な方でも私ははっきりと叱ります。」

 


では、バーに初めて来た方や、お酒の種類を知らない・オーダーの仕方がわからないというような、大人の社交場慣れをしていない人は利用してよいのか?と伺うと「若い方でも、こういった店を初めて利用される方でも、節度を守っていただければ大歓迎です。私共はプロなので、オーダーの仕方がわからない場合は気軽にバーテンダーに委ねちゃってください。『甘め、さっぱりめ、軽め、重めなどこんな感じのものが飲みたい』とおっしゃっていただければOKです! 日本人はメニューから選びたがりますが、当店にもメニューはありますが、あえて全メニューを書いていません。せっかくバーテンダーのいる店に足を運んでくださったのだから、お酒をオーダーするだけでも会話を楽しんでいただきたいんです」。

 


ドギマギしながら初心者がカウンターに腰掛けたら、常連のお客様の迷惑にならないか心配になります…という私の不安にも「人格者になればなるほど、初めてのお客様を快く受け入れてくださいます。この空間に入ったら、名刺を捨てて飲んでほしいんです。ケーブルカーの中では誰もが同じ、という意識でカウンターに立たせていただいています」というプロフェッショナルならではのあたたかいお言葉をいただきましたよ、みなさん!!

 

「当店は、コースターを見ていただいてもわかりますが、バーとは一切謳っておらず、大人の社交場である『Saloon(サロン)』を目指しています。それも、おいしいお酒だけでなく、時間・空間含めて心地よく楽しんでいただきたいというジミーさんの思いなんです」と吉田さん。


カウンターの後ろには、グループで利用できるゆったりとしたテーブル席も用意されています。

 

一杯目の「パステルフラワー」もそうですが、今回お酒を作ってくださったのは、バーテンダーの原田さん。二杯目は「ちょっと強めのお酒を」という私のリクエストに応えて、おすすめを作ってくださいました。

バーテンダー歴3年という原田さんは、お客さんとして先代のジミーさんにもお会いしていたそう。

「自分はいまオーナー吉田の元で、バーテンダーの勉強をしている最中です。喋るのが得意な方ではないので、グラス一個をさげる仕草、灰皿を替えるタイミング、一杯のビールをそそぐだけでもどうしたらおいしそうに見えるかなど日々学んでいます。常にお客様の目線で、美しい所作を意識して立ち続けること。目の前でお作りすることでお客様に喜んでいただけるバーテンダーを目指しています!  一杯作るごとに勉強ですから、カウンターの中にいて無駄な時間は一切ないですね。気づいたらお客様が気持ちよくなられていて、“ありがとう”と言っていただく瞬間、バーテンダーとして幸せを感じます 」と原田さん。ケーブルカーのバーテンダーさんは、営業中、どんなにお客様に勧められても一切お酒を飲まないそう。その理由はとても明確で「自分が酔うのではなく、お客様に気持ちよく酔っていただくのがバーテンダーの仕事」だから。これも吉田さんの教えです。

 

さて、こちらが二杯目にいただいた「ヘビージャック」。これ、とっても希少なカクテルなんです!!

ウォッカベースで「ユーコン・ジャック」というリキュールを入れて作られるそうなのですが、このリキュールが置いてある店は横浜だけでなく、日本でも限られていて、常連さんでも“知る人ぞ知る”一本なんだそう。そんなすごいものをいただいちゃってよいのかと恐縮しつつ…これが、強いんですが、だからこそ飲み応えがあって本当においしい〜のです♡ 「どんな強いカクテルも、飲みやすく作るというのが当店のモットーです」と原田さんが言うように、本当に飲みやすい!! 「お客様には、楽しく飲んでいただきたい。辛そうに飲んでいただきたくないですから」というお言葉にも納得です。

こちらが幻のリキュールといわれる「ユーコン・ジャック」。この日出会わせてくれて、バッカスよ、ありがとう〜♡

 

この夜は、目に見えるお店そのものだけでなく、目に見えない先代の“思い”までをしっかりと受け継ぎ、大切にされている吉田さん、原田さんからお話をたくさん伺えてとても心が満たされました。原田さんが丁寧に作ってくださったおいしいお酒とともに…あたたかい時間を過ごさせていただきました。大人の社交場、またゆっくりと伺いたいと思います。素敵なひとときをありがとうございました! & ご馳走さまでした!!

 

おまけ。お店のエントランスに“デューク”の愛称で知られる俳優・映画監督のジョン・ウェインの肖像画と、直筆サイン発見!!

 

 

SPOT INFO

CABLE CAR(ケーブルカー)

1972年にオープンしたバー「ウィンドジャマー」の姉妹店として1983年にオープン。1890年代のサンフランシスコの古いバーがコンセプトで、サンフランシスコ名物のケーブルカーをモチーフにした18mのロングバーを備えています。西部劇のワンシーンに入り込んだかのような気分をお楽しみ下さい。

  • ショップ・スポット名
    CABLE CAR(ケーブルカー)
  • 住所
    神奈川県横浜市中区山下町200
  • 電話
    045-662-5303
  • 営業時間
    (月〜土)17:30〜翌日2:00、(日祝)18:00〜24:00
  • クレジットカード
    可(VISA、MASTER、AMEX、Diners)
  • 駐車場
  • 喫煙
  • 予約
  • サービス料・チャージ
  • 平均利用額
    ¥3,000〜¥3,999
  • 個室
  • 総座数
    47席(カウンター34席、テーブル13席)
  • 席種
    カウンター席、テーブル席
  • ペット
    不可
  • テイクアウト/お弁当
  • お子様メニュー
  • ドリンク
    ウイスキー、カクテル、ビール、ワイン、ノンアルコールビール、ソフトドリンク
  • 貸切
    可(応相談)
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