古き良き横浜の面影が残る喫茶室
tea? coffee? or art?
見つけた
アートなカフェタイム
—– vol.05 —–
we meet
[ 馬車道十番館 ]
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おいしいお茶やコーヒーが飲める。その
まわりに素敵なアートがあればちょっと
贅沢な気分になれる。そんなおしゃれな
ヨコハマ・カフェをご紹介していきます。
今回mireaがセレクトしたのは…
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馬車道の一本裏通りにひと際目を引くレンガ造りの建物が!明治の西洋館を再現したという「馬車道十番館」は、今年47年目を迎える横浜の老舗。レトロでクラシックな雰囲気は、まるで文明開化期の横浜にタイムスリップしたかのようです。
ひと際目を引くのは、レトロな公衆電話ボックスや、開港当時実際に使われてたという牛馬飲水槽。
過ぎし昔の横浜のシンボルでもあったガス灯は、今でも手動で点火されているそうです。
横浜開港の頃、外国の商館は「一番館」「二番館」…と呼ばれており、山手十番館は母体である勝烈庵の十番目の店として昭和42年(1967年)に明治100年を記念して建てられました。その後、昭和45年(1970年)に「馬車道十番館」が開館。それから現在に至るまで、横浜の文化や伝統を守り続けています。
1階が売店と喫茶室で、2階は英国風酒場、3階はフレンチレストラン。4階と5階は宴会場にもなっています。
「常連さんがとても多いんです。小さい頃ご両親に連れて来られていたという娘さんが、結婚式の披露宴をここで挙げられて、その後お子様がお生まれになられて、お宮参りや初節句、七五三のお祝いの席で再びご利用いただいたりと、3世代に渡って来ていただいているご家族もいらっしゃるんですよ」と話してくださったのは総支配人の浅羽行郎さん。
ステンドグラスから差し込む自然光が心地よく、座っているだけで穏やかな気持ちに。初代会長が好きだったというバラの花は毎日飾られているとのこと。
そして売店にはケーキや洋菓子、パンなどが並んでいます。種類も豊富で迷ってしまうほど。ケーキは常時20種類以上もあるそうです!
クリームを厚めのビスケットではさんだ「ビスカウト」はポルトガルから伝えられた由緒ある焼菓子。馬車道十番館の人気商品のひとつです。パッケージもレトロなデザインが可愛いので、手土産や贈り物としても喜ばれる一品ですね。
あれこれ迷った末にオーダーしたのは「ショートケーキ」¥630 (税抜) と「十番館オリジナル・ティ」¥580 (税抜) 。
素材にこだわって作られているというケーキは、甘さ控えめで、ふわふわのスポンジと上品なクリームが絶品!アッサムベースの紅茶とよく合います。
他にも開港当時のレシピを再現したというカレーや、サンドウィッチなどの軽食も人気メニューだとか。
食事のあとは、浅羽さんに館内を案内していただきました。館内には骨董品に調度品、絵画や写真など貴重なコレクションが数多く飾られており、まるで博物館のようです!開花期の文明の香りを伝える数々の展示品は、異国情緒あふれるものばかりで、見ているだけで楽しい気分に。
どこか懐かしい気持ちになって、思わず長居してしまうほど。ゆったり寛いだり、お喋りに花を咲かせたり、思い思いの時間が過ごせる居心地のよさは格別です。珈琲を飲みながら読書の秋を愉しむのもオススメですよ!
古くからの常連さんも多く、地元民から愛されている「馬車道十番館」。古き良き横浜の面影をこれからも守り続けてほしいですね。