mirea 街を彩る ヒト・モノ・コトをつなぐ[ミレア]

「スリランカの知られざる名茶を、多くの人に飲んでほしいです」。

紅茶専門店「Mitsu Tea ミツティー」代表
中永美津代さん

石川町駅のほど近くに店を構えるセイロン紅茶専門店「Mitsu Tea ミツティー」。茶葉のほか紅茶に合う手作りスイーツが販売されていたり、カフェスペースがあったりと、ほっと一息つける空間だ。代表の中永(なかえ)美津代さんは脱サラしたのち、セイロンティーの茶園を巡りたいと一念発起して、一年間スリランカで暮らしたという「紅茶のエキスパート」。現在も産地と太いパイプを持ち、「おいしい」と納得した茶葉だけを取り寄せている。
「日本では、ウバなど標高が高い産地の茶葉がおいしいとされていて、標高が低い産地の茶葉はほとんど輸入されていませんが、実は世界的な評価はとても高いんです。飲んでみると、ほろ苦くて香ばしくて蜂蜜のような甘みがあります。知られていないおいしい茶葉をもっとご紹介していきたいですね」。
中永さんによれば、スリランカの茶園は今、危機的な状況にあるという。「若者たちが都会に出るようになり、茶園の跡継ぎが減っています。私も日本から茶園が継続できるような支援をしていきたいですし、紅茶でスリランカと日本、さらに世界をつないでいきたいと思っています」。

★店舗は7/25(月)〜8/26(金)まで夏季休暇。楽天市場では営業中。


(中永美津代さんプロフィール)
大学時代、バックパッカーとして旅したイギリスでミルクティーのおいしさに目覚め、紅茶に興味を持つ。新聞社勤務を経て、2001年〜2002年スリランカに移住。数々の茶園を巡り、紅茶に関する造詣を深める。現在は「Mitsu Tea」代表として、紅茶教室主宰やスリランカツアー企画など多岐にわたって活躍中。

店内にはスリランカ7大産地の紅茶がずらり。サンプルを数百種類取り寄せても、納得できる味わいはほんのわずか

おいしく淹れるための教室も開催。初心者向けからプロフェッショナルまで5コースある

スリランカで暮らした日々、愛用した地図。自ら車のハンドルを握って産地を回り、現地の人に「バスの運転手より道に詳しい」と驚かれたとか

中永美津代さんインタビュー
紅茶と言いますと、いろいろな産地・種類の中がありますが、中でも一番お好きなのは、やはりスリランカでしょうか。
「世界の紅茶産地の中でもスリランカは国土が狭く、2時間もあれば車でさまざまな産地を回れます。国内に7つの産地があり、私は、ほぼ世界中の紅茶の種類を網羅していると思っています。世界の産地を凝縮したような土地がスリランカ。だから一番好きです。
また、一口にスリランカと言っても、標高や雨季?乾季の有無によってさまざまな産地があります。例えば標高が高いヌワラエリアではダージリンのような紅茶がとれますし、標高が下がっていくキャンディでは茶葉に甘みが出てきます。また、ディンブラは華やかな香りで、ストレートはもちろんミルクティーでもアイスティーでもおいしいですね」

なかでもウバは日本でもおなじみですね。
「ウバは世界三大銘茶のひとつで、7月から9月のシーズンだけ晴天が40日間続くと爽やかな味と香りになっていきます。雨が1日、2日なら大丈夫なのですが、雨が続いてしまうと影響が出ますね」

ワインのように収穫する年によって味わいが変わるんですね。
「そうです。スリランカでは一年中、紅茶が収穫されますが、乾季の時にグッとおいしくなります。ウバはそれが一番顕著にわかります。昔は雨季・乾季がはっきり分かれていたのですが、今はスリランカも異常気象になり、昔ほどはっきりしていません。茶葉はデリケートなものですので、私も現地の天気予報は常にチェックしています。シーズンを追って茶葉の味がどう変化していくかも予想しながら、どの産地・茶園のものを入荷しようかメドを立てています」

仕入れの際は、現地へ足を運ばれるのでしょうか。
「現地に行って仕入れることはありません。というのは、スリランカは硬水、日本は柔水と水が違うからです。日本の水で淹れておいしい茶葉をセレクトするのが私のこだわりですね。何百とサンプルを取り寄せても、「これだ」と思えるものはほんの数種類。何百と送ってもらっても、一つも納得出来るものがないこともあります」

そうなんですか!そもそも、紅茶にそれほどのこだわりを持つようになったきっかけはなんだったのでしょうか。子どもの頃から紅茶党でしたか ?
「いえ、コーヒーの方が好きでした(笑)。思うにおいしい紅茶を飲んだことがなかったのですね。お湯っぽいか、渋いか(笑)。それが学生の時にバックパッカーでイギリスへ行きまして、すごくおいしいミルクティーを飲んだんです。ココアみたいに濃厚で、最初は紅茶だと思いませんでした。日本で知っている紅茶とは全然違うと衝撃がありました。それから教室に行ったり、本を読んだり。ずっと趣味として楽しんでいました」

紅茶の産地を回るために、1年間スリランカで暮らしたこともあるそうですね。
「大学を卒業後は新聞社に就職したのですが、とにかく忙しくて。5年働いた後、会社は辞めて1年間とことん好きなことだけをやろうと思いました。その時に、紅茶の産地であるスリランカへ行こうと決めたんです」

スリランカでは、どんな暮らしだったのでしょうか。
「ポンコツの日本車を買って、自分で運転して各地の茶園を回りました。当時は、現地のバス運転手より道に詳しいと言われたんですよ(笑)」

前もってアポイントを取って、茶園を訪問するんですか?
「私もサラリーマンでしたので、初めは律儀にアポを取って行っていたんですが、なんと効率の悪いことか(笑)。約束の時間に行っても会えないこともありましたので、どうしても外したくない名園を除いては飛び込みで訪問することが多かったですね。中には、日本で知られた名園ではないけど、私が『おいしい』と見つけた茶園もあります。例えば、日本人は標高が高い方がおいしい茶葉ができると思っていて、ものの本にもそう書いてあります。標高が低いエリアの茶葉は日本にほとんど入ってこないのですが、実は紅茶オークションでは世界中から高く評価されているんです。飲んでみると、ほろ苦くて香ばしくて蜂蜜のような甘みがありますよ。私も初めは『標高が低いところは美味しくない』という思い込みがあり、現地の人に『ぜひ行ってみて』と教えてもらったんです」

輸入するバイヤーの好みによって、私たちが国内で買えるもの・買えないものが左右されるんですね。
また、海外での女性一人暮らしと聞くと治安も心配ですが、そのあたりはいかがでしでしょうか。

「その当時のスリランカは内戦をしていて、テロもありましたし、決して治安のいい国ではありませんでした。でも、産地に入ってしまえば身の危険を感じることは全くありませんでした。当時はまだ若かったのでね(笑)、護身用にサバイバルナイフも持っていたんです。茶園の中は広くて人けもないので、何かあっても助けなんて呼べないと思って。ただ、そのナイフを使ったのは果物の皮をむく時だけでした(笑)。現地の人に見せたら、『そんなもの持ってるの』と大笑いされました。田舎はのんびりしていますし、国民性として日本人のことが大好きなんですね。どこに行ってもウエルカムでおせっかいなほど親切。本当に快適でした。下宿先も「この子を守らなくては」という感じでしたね」

下宿を探すにしても、日本の不動産屋みたいな業者はないですよね。
「最初の一軒目は以前参加したツアーのガイドさんに紹介してもらって、その後はそのお宅の親戚やお友達を紹介していただきました。イスラム教のお家に下宿した時は、女性に対する考え方が違うので驚いたこともありましたね。イスラム教では女性は守るべき存在ですので、茶園に行く時も『使用人を連れて行きなさい』と言われたり、自分で自分のポンコツ車を洗っていたら怒られたり(笑)。いろいろな経験がありました」

現在なさっている紅茶のお仕事は、現地にいらっしゃる時からお考えだったのでしょうか。
「いえいえ。帰国して初めはネットで茶葉の販売をしたり、紅茶教室を開いたりしていました。生徒さんは紅茶が好きなマニアックな方が多かったので、一般の方が『どういうものをおいしいと思うのか』を知りたくてお店をオープンすることにしたんです。今はご近所の方が気軽にお茶をしに来たり、手土産に利用してくださったりするようになりました。カフェスペースは女性のお客さまが多いと思いきや、男性のお一人さまも多いんですよ」

開店するにあたって、石川町を選ばれたのはなぜですか。
「紅茶の聖地といえば、ありとあらゆる専門店が集まる吉祥寺なんです。とはいえ、私は自分が住んでいる横浜でやりたいなと。横浜で街歩きをして楽しいエリアとして思い浮かんだのが、個性的なショップが多い石川町・元町でした。開店準備の改装作業ではスタッフ総出で壁塗りをしたりして、いい思い出になっています」

お店をオープンなさって、今年で4年目だそうですが、これからの夢や目標がありましたらお聞かせください。
「紅茶が好きでスリランカに行って勉強させてもらいましたので、少しでも恩返しできればと思って現地のおいしい紅茶を紹介しています。スリランカの茶園は収穫を全て手摘みでやっていて、手で触って一芯二葉の柔らかい茶葉だけを選びます。ただ今は若者が都会に出てしまい、跡継ぎの危機的な問題に直面しています。私は現地の茶園が継続できるような支援をしていきたいと思っていますし、紅茶でスリランカと日本、さらに世界をつないでいきたいと考えています」

ミツティー

スリランカ政府紅茶局より推薦状をいただいた代表中永が、日本の水に合う厳選した旬の紅茶を紹介。産地の紅茶をノンブレンドで販売。標高や天候によって香りと味が変わる特徴ある茶葉。また、その茶葉にスパイスやハーブをオリジナルブレンドしたブレンドティーも。店内では紅茶とスコーンを。また紅茶の販売や、紅茶ギフトも多数。楽天市場紅茶ランキング1位獲得

  • ショップ・スポット名
    ミツティー
  • 住所
    横浜市中区石川町 2-69
  • 電話
    045-263-6036
  • 営業時間
    12:00〜16:00(土・日曜、祝日は18:00まで) 月曜休 ※楽天市場店もあり
  • クレジットカード
    不可
  • 駐車場
  • 喫煙
    不可
  • 平均利用額
    カフェ:¥700〜¥800 販売:¥1,000〜¥2,000
  • 総座数
    7
  • URL

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